• This Emergency Action is over.
    But the Unfinished Project Must Go On.

    2016年8月15日、戦後71年の節目をもって、SEALDsは解散します。

    ※SEALDsKANSAIの解散ステートメントはこちら→

  • 私たちは、自由と民主主義に基づく政治を求めます。

     

     

     SEALDs(シールズ:Students Emergency Action for Liberal Democracy - s)は、自由で民主的な日本を守るための、学生による緊急アクションです。担い手は10代から20代前半の若い世代です。私たちは思考し、そして行動します。

     私たちは、戦後70年でつくりあげられてきた、この国の自由と民主主義の伝統を尊重します。そして、その基盤である日本国憲法のもつ価値を守りたいと考えています。この国の平和憲法の理念は、いまだ達成されていない未完のプロジェクトです。現在、危機に瀕している日本国憲法を守るために、私たちは立憲主義・生活保障・安全保障の3分野で、明確なヴィジョンを表明します。


     日本の政治状況は悪化し続けています。2014年には特定秘密保護法や集団的自衛権の行使容認などが強行され、憲法の理念が空洞化しつつあります。貧困や少子高齢化の問題も深刻で、新たな生活保障の枠組みが求められています。緊張を強める東アジアの安定化も大きな課題です。今年7月には集団的自衛権等の安保法整備がされ、来年の参議院選挙以降自民党は改憲を現実のものとしようとしています。私たちは、この1年がこの国の行方を左右する非常に重要な期間であると認識しています。

     

     いまこそ、若い世代こそが政治の問題を真剣に考え、現実的なヴィジョンを打ち出さなければなりません。私たちは、日本の自由民主主義の伝統を守るために、従来の政治的枠組みを越えたリベラル勢力の結集を求めます。そして何より、この社会に生きるすべての人が、この問題提起を真剣に受け止め、思考し、行動することを願います。私たち一人ひとりの行動こそが、日本の自由と民主主義を守る盾となるはずです。

    THIS IS WHAT DEMOCRACY LOOKS LIKE.
    WE ARE SEALDs.

  • OPINION

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    CONSTITUTIONALISM

    私たちは、立憲主義を尊重する政治を求めます。

     私たちは、立憲主義を尊重する政治を求めます。立憲主義とは、私たちの自由や権利を保障する憲法に基づいて政治を行う考え方です。国家権力の暴走によって個人の自由や権利が奪われることがないように、憲法によって政府の権力を制限する考え方でもあります。立憲主義は、自由で民主的な近代国家に不可欠な要素です。日本をふくめ、多くの民主主義国家の憲法はこの立憲主義に基づいています。

     

     現政権は、この立憲主義に基づく日本国憲法のあり方を根本的に否定する政治を行っています。たとえば、2013年12月の特定秘密保護法の強行採決や、2014年の解釈改憲による集団的自衛権の行使容認があります。さらに2012年に発表された自民党の改憲草案は、個人の自由や権利よりも公の秩序や義務を強く打ち出すものです。自民党の憲法ヴィジョンは、個人の自由や権利を守るために国家権力を制限する立憲主義の考え方とは、真逆の性格を持っています。

     もちろん、私たちは憲法改正それ自体を否定するつもりはありません。セクシュアル・マイノリティ、生きることの多様性など、現在、ますます多くの社会問題が浮き彫りになっています。こうした問題についての憲法の改正は、おおいに議論され、実践されるべきであると私たちは考えます。

     

     戦後70年間、私たちの自由や権利を守ってきた日本国憲法の歴史と伝統は、決して軽いものではありません。私たちは、立憲主義を根本的に否定する現政権、および自民党の改憲草案に反対します。そして私たちは、日本国憲法の理念と実践を守る立場から、立憲主義に基づいた政治、つまり個人の自由や権利を尊重する政治を支持します。

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    SOCIAL SECURITY

    私たちは、持続可能で健全な成長と公正な分配によって、人々の生活の保障を実現する政治を求めます。

     私たちは、持続可能で健全な成長と公正な分配によって、人々の生活を保障する政治を求めます。派遣村、就職難、ワーキングプアなど、現在の日本はかつてない貧困のなかにあります。グローバル化や脱工業化社会のなかで、他先進国に比して国民の福祉の多くを企業・家族に委ねていた日本の生活保障システムは、抜本的な改革が迫られています。

     

     現政権は、格差拡大と雇用の不安定化を促進し、中間層・貧困層を切り捨てた、いびつな成長戦略を実行しています。アベノミクスの結果、一部の富裕層の所得は増えたものの、中間層の所得は減りました。社会保障の分野では、生活保護などセーフティ・ネットの切り下げ、介護保険サービスの削減などが行われています。雇用についても、非正規雇用の拡大に加え、今後は派遣労働を永続化させかねない労働者派遣法の改正も目指しています。加えて、2017年の4月には消費税が10%に引き上げられる予定です。

     社会保障を中心とした再分配システムが再建されないまま消費税増税が行われれば、格差拡大はますます進行します。いま求められているのは、国家による、社会保障の充実と安定雇用の回復を通じた人々の生活の保障です。過酷な業務や残業代の出ない長時間労働によって、働く人々の生活を脅かすブラック企業の問題も、近年問題とされています。政府には、労働者の生活を保障するためにこうした企業を規制していく責任があります。長期的にみれば、安定した社会保障や雇用保障の実現は国民の生活を守るだけでなく、健全な経済成長をもたらす基盤ともなるはずです。


     私たちが望むのは、格差の拡大と弱者の切り捨てに支えられたブラックな資本主義ではなく、豊かな国民生活の実現を通じた、健全で公正かつ持続可能な成長に基づく日本社会です。私たちは、多くの国民の生活を破壊しかねない現政権の経済政策に反対します。そして、公正な分配と健全な成長政略を尊重する政治を支持します。

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    NATIONAL SECURITY

    私たちは、対話と協調に基づく平和的な外交・安全保障政策を求めます。

     私たちは、対話と協調に基づく平和的な外交・安全保障政策を求めます。現在、日本と近隣諸国との領土問題・歴史認識問題が深刻化しています。平和憲法を持ち、唯一の被爆国でもある日本は、その平和の理念を現実的なヴィジョンとともに発信し、北東アジアの協調的安全保障体制の構築へ向けてイニシアティブを発揮するべきです。私たちは、こうした国際社会への貢献こそが、最も日本の安全に寄与すると考えています。

     

      現政権は2年以内の憲法改正を掲げるとともに、集団的自衛権の行使容認、武器輸出政策の緩和、日米新ガイドライン改定など、これまでの安全保障政策の大幅な転換を進めています。しかし、たとえば中国は政治体制こそ日本と大きく異なるものの、重要な経済的パートナーであり、いたずらに緊張関係を煽るべきではありません。さらに靖国参拝については、東アジアからの懸念はもちろん、アメリカ国務省も「失望した」とコメントするなど、外交関係を悪化させています。こうした外交・安全保障政策は、国際連合を中心とした戦争違法化の流れに逆行するものであり、日本に対する国際社会からの信頼を失うきっかけになりかねません。

        長期的かつ現実的な日本の安全保障の確保のためには、緊張緩和や信頼醸成措置の制度化への粘り強い努力が不可欠です。たとえば、「唯一の被爆国」として核軍縮/廃絶へ向けた世界的な動きのイニシアチブをとることや、環境問題や開発援助、災害支援といった非軍事的な国際協力の推進が考えられます。歴史認識については、当事国と相互の認識を共有することが必要です。

     

       先の大戦による多大な犠牲と侵略の反省を経て平和主義/自由民主主義を確立した日本には、世界、特に東アジアの軍縮・民主化の流れをリードしていく、強い責任とポテンシャルがあります。私たちは、対話と協調に基づく平和的かつ現実的な外交・安全保障政策を求めます。

  • SUGGESTION

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    リベラル勢力の結集にむけて

     

     私たちは、現政権の政治に対抗するために、立憲主義、生活保障、平和外交といったリベラルな価値に基づく野党勢力の結集が必要だと考えます。この野党結集は、市民の政治参加を促し、機能不全が嘆かれて久しい代表制を活性化させる、新しい政治文化を創出する試みです。


     たとえば、前回の衆議院選挙では、自民党の得票率は有権者全体の2割程度だったにもかかわらず、8割の議席を占めるという結果となりました。野党に投じられた票の総数は、実は自民党に投じられた票の数よりも多かったことになります。つまり、野党勢力の協力次第では、今後の政治状況をリベラルなものに変えていける可能性は十分にあるということです。


     現政権に対抗するための野党の結集は、残念ながらまだ現実のものとなっていません。沖縄での2014年の国政選挙では、辺野古基地反対を掲げる革新政党が政治協力をした結果、全ての小選挙区で自民党が勝つ事はありませんでした。私たちはこの結果に学ばなければなりません。

     SEALDsは特定の政党を支持するわけではありません。しかし、次回の選挙までに、立憲主義や再分配、理念的な外交政策を掲げる、包括的なリベラル勢力の受け皿が誕生することを強く求めます。これは自由で民主的な日本を守るための緊急の要請であり、現実主義的な政治対抗の提案です。

  • SNS

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  • WHERE WE'RE FROM... "SASPL"

     私たちは2014年、SASPL(サスプル:Students Against Secret Protection Law/特定秘密保護法に反対する学生有志の会)として、ムービー・文章による情報共有や、新宿・渋谷に集まった学生デモや施行日での官邸前抗議行動などをしてきました。施行後はex-SASPLとして、主に沖縄、辺野古基地問題に関するアクションを行ってきました。私たちは微力ながらも、この国の主権者としての責任を行動とともに果たしてきたつもりです。


     めまぐるしいスピードで変動する政治状況を前にダラダラしている暇はありません。私たちはより幅広いイシューをもって、この国の自由と民主主義を破壊する勢力への政治対抗をする必要があると判断しました。このSEALDsはSASPLの後継団体として、これから様々なアクションを行っていくつもりです。
     

     

    ※下のボタンからSASPLのHPを参照できます。

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    BOOKLET(16pg ver)

    安全保障関連法案を解説するブックレットです。ダウンロードボタンでPDFファイルをゲットできます。

  • SEALDsの記事のアーカイブです。

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    SEALDs選書

    プロジェクト書評付きポスター

    第一弾「基本選書15冊」に続く、選書プロジェクト第二弾です。
    “今”と向き合い、考え、他者と話し合うために、この社会に生きる人々と共有したい102冊です。私たちは半年間かけて、数百冊の候補の中から議論を重ね選書し、リストをつくりました。一冊一冊、レビューを付けて、ポスターにしました。ぜひ、ご覧下さい。
    日本には社会を考えたり人間を考えたりする時に、読むべき素晴らしい本がたくさんあります。図書館や学校や地域文庫で書店で、そんな本を手渡してくれる「おとな達」がいて、私たちは本に興味を持ち、本が好きになりました。
    本からは、これからの社会をより良くする手掛かりを見つけることができます。本の中の言葉を共有することで、人と話し合うことが可能になります。本は、言葉を通して人と人とを結び、平和的に共存する社会を作っていく、大切なものです。
    私たちは学び、そして行動します。

     

    【図書館員の方へ】
    ポスターやリストを、図書館の掲示板や片隅に置いて頂けないでしょうか。A4サイズなので、ラミネート加工してリングを通して頂くこともできます。また、図書館で展示を企画して頂けたらと願っています。その時に、私たちの102冊選書が、なんらかの形で役に立てば幸いです。何か疑問などがございましたら、SEALDs選書班(sealdssensyo@gmail.com)までご連絡ください。

    2016年3月30日
     

    自由と民主主義のための学生緊急行動(SEALDs)

    (ダウンロードはPCからお願いいたします。)

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    102冊選書リスト

    こちらは選書のリストのみのPDFファイルです。プリントしてお使いください。

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    15冊選書BOOKLET

    SEALDs選書プロジェクト
    第一弾の「15選書」は、「今この国で起きていることを理解するために、メンバーが最も参考にしている本」として15冊選び、レビューを書きました。下のボタンでブックレットのPDFファイルをダウンロードできます。

  • Peace for 70 years and infinity; MESSAGE FROM JAPAN to ASIAN COUNTRIES AND THE WORLD, 2015.

    2015/12/24 に公開Happy X'mas そして、そろそろ今年も終わりですね。SEALDsで今年を締めくくる動画をつくりました。思えば激動の一年でした。法案は可決されましたが、今年得られたものはたくさんあるはずです。戦後から70年。そして71年を迎え、戦後から100年たっても戦争しない国であることを願います。困難な時代にこそ希望があると信じて。そして一歩踏み出す勇気を。